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「池田殿・・・ッ!」
守山を脱し、常安寺に保護されている千郷を迎えに来た恒興に、お絹が気付いた
「お絹殿。お久し振りです・・・ッ」
お絹は千郷が心配だからと、清洲から守山に転任した信長の侍女である
そのお絹が、部屋の前で誰かを待っている様子だった
「千郷姫は、ご無事ですか」
「え?」
キョトンとするお絹に、恒興は違和感を覚えた

          そう言うことか」
千郷らを無事清洲に連れ出た恒興から報告を受け、帰蝶の眼差しが厳しくなる
「本当なの?末森が迎えに行くから、待ってるようにってのは」
「間違いありませんよ、母上。お絹殿が言うんですから」
「そう、お絹が言うのなら・・・」

到着した恒興が千郷と謁見した時、突然の騒動にまだ幼い千郷は精神的に不安定な状態になっていた
お絹から、今回の事件の原因が若衆にあることを聞かされ、恒興は俄に自分の耳を疑った
妻にと娶ったものの、千郷はまだ幼く、『妻』としての役割を果たせる年齢ではなかった
だが、義弟、系譜上は兄になるが、信長の命令で嫁にもらった以上、粗末にはできない
しかし、信時も成人した立派な大人の男だ
性の捌け口は必要だった
年齢の釣り合う側室をもらえばよかったのだが、信時は信長の目が光っていると想い込み、それができなかった
また、荒尾家から嫁をもらって直ぐに、側室を儲けるだけの高い家禄もなかった
「性交したいから側室が欲しい」とは、言えないだろう
それだけ、信時は真面目な性格だったと言えるかどうかは兎も角として、抱けぬ妻やもらえぬ側室の代わりに『若衆』と呼ばれる小姓らを相手にさせていた
自分の切腹は、その若衆が原因なのだから、なんと言う皮肉だろうか
『若衆』は主君の夜の相手を務める特殊な小姓の呼び方で、寺で言えば稚児に当たる
その存在だけでも、千郷との関係が冷えていたのは言うまでもない
信時は千郷を名目上の妻とでしか扱わなかった
愛情を注いでくれぬ夫に、妻は成長などできない
互いに『夫婦』と言う意識はあっても、『妻』『夫』の意識までは芽生えなかっただろう
色気より食い気だった信長には、小姓衆は居ても若衆は居ない
そう言った環境に居る恒興もまた、信時の男色を余り理解できる物ではなかった
千郷の傷心が痛いほどわかったような気がする
「千郷姫様、お久しゅうございます」
平伏する恒興に、千郷は青い顔を引き攣らせ、無理をしてまで微笑もうとした
「池田殿・・・?お久しゅうございます」
その姿が、痛々しく感じた

今、局処で体を休めている千郷を想うと、胸が痛い
「末森は清洲を直接ではなく、その周辺から揺さぶるつもりね」
「奥方様」
そんな想いを抱えている自分に、帰蝶は誉めの言葉を投げてくれた
「兎に角、千郷姫を末森に渡さず済んだのは、勝三郎の手柄よ」
「いえ、そんな・・・」
「後は千郷姫の処遇をどうするか、ね」
                
夫は自害し果てたのだから、また別の男の許に嫁ぐことになるのだろう
そうなると、清洲織田にも条件の良い家を探さなくてはならない
あの幼い少女はまた、政略の道具になるのか・・・
恒興の心が陰った
「なつ」
「はい」
「しばらく、局処で預かってくれる?多分、荒尾から返せって言って来るかも知れないけど、千郷姫は家に帰りたいかどうか聞いてあげて」
「と言いますと?」
「家に戻ってもまた、政略結婚の道具にされるだけ。その痛みはあや殿が一番、痛いほどご存知よ。だから、あや殿が付いて居てくれると、千郷姫も少しは安心できると想うの」
「では、お世話はあや様にお願いした方が良いですね」
「頼まれてくれる?」
「勿論です」
「奥方様・・・ッ」
恒興が縋るような目をして自分を見る
「勝三郎も。できるだけ、千郷姫の側に居てあげて。他の男を置いても、千郷姫はきっと警戒するだけ。でも勝三郎なら、顔だって見知った間柄でしょ?誰よりも馴染みがあると想うわ」
「はいッ」
この人が、主君の妻であってくれて、良かった
恒興は心からそう想えた
あやの時もそうだったが、いつも傷付いた人間に対し、心の治療と言うものを優先してくれる
伊勢湾の制海権を握る荒尾家なのだから、帰蝶にとっても外交の鍵にもなるだろう
だが、帰蝶はそれを由とはせず、今は千郷を気遣ってくれる
帰蝶はただ適材だと想って自分を千郷の警護に付けてくれたのだとしても、それでも恒興は嬉しかった
また、あの小さき姫君を守れる
そう想っただけで、胸が温かくなるのを感じた

千郷が清洲に入ったことで、守山騒動の一連が明るみに出た
今回の首謀者坂井喜左衛門と角田新五郎は信時を守山城に入城させる際、こちら側に協力してくれた人物だった
その角田が信時を自害に追い込んだ
詳細まではまだ掴めないままだが、坂井の嫡子・孫平次が若衆に取り立てられてから、角田は蚊帳の外に放り出されるようになった
それが気に食わない角田を末森が誘致したのが事件のあらましだった
「さぁて、末森も尻に火が付いたようだし、そろそろ始まるかしら」
「まぁ、尻だなんて、お下品な」
                
顔を顰めるなつに、帰蝶も苦笑いして平伏する

同年、八月
末森の動きを察知した帰蝶は、清洲の防衛線として末森に近い小田井と、那古野城の間にある名塚に砦を建てることにした
その末森から、信長の旧臣で信勝の傅役にと引き抜かれた佐久間信盛の計らいで佐久間盛重を派遣して来た
盛重は信盛と同じく『盛』を通し諱に持つことから明らかであるが、祖先を同じくした恒武天皇の子孫である
盛重は佐久間盛経系、信盛は佐久間信晴系で、本を正せば平家から始まり、三浦、多々良、杉本、和田と続き、和田から佐久間家が派生した
従兄弟相当の間柄と言うわけではないが、同じ一門であるため絆は深い
その盛重を派遣したと言うことは、信盛もこちらに寝返る準備ができていると言う証明でもあった
信長が長良川合戦で絶命したことは敢えて伏せ、挨拶もそこそこに帰蝶は盛重に名塚砦の普請を任せた
完成すれば、そのまま守備するようにと合わせて命令して
末森が清洲に侵攻して来た場合の、文字通り、最後の『砦』として機能させるためである
砦であるため、防衛に使えれば見てくれはどうでも良い
急ぎ砦の建設と、帰蝶は局処の女達を使って独自の防波堤を築いた
やがて砦が完成した同月二十二日、遂に末森が兵を動かす

局処で使っていた自室
ここで信長と愛を育んで来た
その部屋に、信長の遺品でもある鎧を床の間に飾っている
本丸の信長の遺室の床の間は、既に刀と鉄砲を置いてあるため、鎧を置くだけの余裕がなかったのだ
鎧の隣に小さな仏壇が飾られていた
中央には信長の位牌
その鎧の正面に、帰蝶は膝を落とし、じっとしていた
「戦は俺達だけでなんとかなりますよ」
そう、秀隆らは笑って見せた
どうにかなるわけがない
こちらは以前より実弟謀叛の噂を流され、しかも日頃からの信長への評価も合わさり、充分に兵を集めることができなかった
恐らく、義龍がこちらの不利になる噂でも流しているのだろう
折られた刀によほど悔しい想いをしたのか
帰蝶が秀隆らと共に用意できた兵の数は六百五十八
対して信勝が用意した兵の数は、柴田勝家が千人弱を揃え、帰蝶に対し謀叛を認めた秀貞が七百余り
秀貞の兵の数だけでも、帰蝶と同等である
それだけではない
信勝に賛同した末森周辺の豪族、国人の数、合わせて三千強
圧倒的にこちらが不利だった
それなのに、誰も絶望的な顔すらせず、今も笑いながら表座敷で軍議を開いている
その想いに応えたかった

帰蝶、当方は信長だと想い込んでいるが、清洲織田から信長にと誂えた陣太刀を、ぽっきり折られて突き返された
その太刀を前に、義龍は苦笑いで側に居る夕庵に話し掛ける
「とうとう、帰蝶に嫌われたかな」
「どうでしょうか。直接姫様にお伺いになられては」
「応えてくれるか」
「姫様は、問う者には分け隔てなくお応えなさるお方です。殿の想いにも、きっとお返事なさるでしょう」
「そうだな、帰蝶に手紙でも書いてみるか。だが、返事はきっとこうだろうな」
「何でしょう」
「『クソ食らえ』」
                 ッ」
義龍の、冗談でも言うかのような表情に、夕庵は軽く吹き出した
「だが、それすらくれるかどうか、わからなくなってしまった」
「末森が、動いたと」
「ああ。上総介の兵の数はわからんが、集まりは悪いだろうな」
信長では尾張は治め切れないと、そう讒言を流したのは自分なのだから
「ですが、上総介様には姫様が着いております」
「それが問題だ。帰蝶の奇策は今まで破ったことがなくてな。将棋でもそうだ。まぁ、将棋の場合は清四郎と二人掛りだったからな、勝てなくて当然か」
「大殿との勝負でも、二人掛りだったとか」
「父上はそれで笑っておられたが、二人で挑むは卑怯だろ?」
「どうでしょう」
「今回ばかりは、帰蝶も成す術無しだろうに」
          果たして、そうだろうか
夕庵は心の中で呟いた
成す術無しで大人しく引き下がるような、おしとやかな姫君には育てていない
僅か二~三年でしかなかったが、自分がこの手で育てたのだ
『軍師』として
夕庵は目蓋の裏に居る、まだあどけない少女だった帰蝶に語り掛けた

周囲はぐるりと囲まれた
されど、進む道は必ずある
強大な敵を相手に、あなたはお逃げなさるか

あなたならきっと立ち向かう
          さあ、挑みなさい
私の孟徳

「吉法師様。私がしようとしていることは、無謀でしょうか。それとも愚行でしょうか。それでも、守りたいのです」
信長の鎧に話し掛ける

          あなたは言ったわね
何のために生き、何のために死ねるか
その答えを得た時、人は今より強くなれるって
私はただ、あなたの想いを実現したい
それは守ることなのかどうなのか、私にはわかりません
だから、自分は無力と嘆くことしかできないのかも知れない
嘆くばかりで、何もしようとしない
それじゃ、いけないと想うの

義近が招聘している斯波旧家臣団は、集まりはしたものの、まだ軍隊として機能できる段階ではなかった
今ある信長軍だけで戦うしかない
軍事強化より、内政強化を先にやっていた付けが、今になって返って来た
それを皮肉だとは帰蝶は想わなかった
少なくとも清洲、那古野周辺は信長に厚い支持を送っている
それを味方に付けるしかなかった
向かい合って見詰めていた信長の鎧に、帰蝶は呟いた
「決めました、吉法師様。私」

          戦います

結い上げていた髪の簪と、結わえ紐を外し、髪を降ろす
腰まであった長い髪は、信長の通夜で半分に切り落とした
それでも長さは背中まで残る
その髪を掴み、帰蝶は脇に置いてあった髪切り鋏を掴んだ

「しかし、権六さんも随分兵士、持ってたもんだねぇ」
つくづくと言う感じで、秀隆は唸る
「林の新五郎殿だけでも、今のうちの兵力と同じです。どうやって太刀打ちすれば良いのやら」
「さりとて、奥方様まで戦場に駆り出すわけにも行かず・・・」
心の中では帰蝶に縋りたい想いを抱えながら、女にその代わりをさせてしまうのも男の自尊心が許さないと、帰蝶の出馬を要請する声は上がらなかった
そんな表座敷の、一向に埒の明かない軍議を聞いていた可成の耳に、襖を開ける音がした
振り返ると、とんでもない光景が目に飛び込んで来る
「お・・・、奥方様・・・」
                 ?」
可成の声に、全員がその方向に目を向ける
そして
「おっ、奥方様っ?!」
「なっ、なんなんですか、その恰好っ!」
そこに、信長の鎧を身に纏わせた帰蝶が龍之介を控えて立っていた
「この恰好て見てわかんないの?」
「殿の、鎧・・・」
それだけではない
降ろせば背中まであった髪が、ばっさり切られている
切られた髪は紙縒り紐で一つに結ばれ、まるで若武者のようだった
元服したての少年のような
だけど、さすがに月代には天辺を剃っていない
剃っていれば逆に、周囲が驚くだけでは済まないだろう
「まさか、戦に出られるおつもりでは・・・」
「つもりも何も、出るけど、何か問題でも?」
「大有りです!」
「そうですよ!奥方様に万が一のことでもあったら・・・ッ!」
「これは、私の戦なの」
帰蝶が表座敷の上座に向う
それに合わせるかのように、可成も移動した
その場所、信長の特等席に優しい微笑みを浮かべ、座布団に座る帰蝶の隣に、可成も座る
ところが、帰蝶と信長では座高が違うため、鎧の胴が床につっかえて帰蝶の顔がすっぽりと隠れてしまった
                
一瞬起きる静寂
それから
「ぶわーっはっはっはっはっ!」
湧き上がる大爆笑
「うっ、煩いっ!」
鎧の胴の中で帰蝶は顔を真っ赤にして怒鳴るが、誰にもその顔が見えない
可成は苦笑いしながら、胴の脇にある脇坂と呼ばれる部位の紐を外し、結び直してやった
それにより、帰蝶の顔が胴から出て来る
これにまた爆笑が起きた
「お前らぁーッ!」
「鎧はこうして、自分の体に合わせて調整できます」
「知ってるわよっ、そんなことっ。でもそんな暇なかったし・・・。あんた達、いつまで笑ってんのよ!」
「おっ、奥方様、正気ですか・・・?」
笑い涙を拭いながら、秀隆が聞く
「酔狂でも良いわ。これは、私の始めの戦なの。どうしても出たい」
「奥方様」
可成は、苦笑いして言った
「今までのようには行きません。殿のご存命中のような戦は、できないのですよ?」
それはつまり、「あなたを守っている余裕などない」と言ってるようなものだった
「わかってるわよ。でも、逃げちゃ駄目なの」
「奥方様」
「私はずっと、吉法師様の死から目を背けて来た。さっきまで。葬式をやっておきながら、心のどこかではまだ吉法師様が生きているつもりで居た。でも、それじゃ吉法師様の想いも、吉法師様が残した夢も、守れないと想った。戦わなきゃいけないんだ、って。戦って、勝ち取らなきゃ、吉法師様の夢は始まらない。だから、出ます」
「奥方様・・・・・・・・・」
ここになつが同席していないと言うことは、なつの承諾は得ているのだろう
当然不承だろうが、一度言い出したら梃子でも動かないのを良く知っている
帰蝶が戦に出るその姿を、あるいは見たくないのかも知れない
なつが反対しないのであれば、自分達も従うしかなかった
「新五様は」
「今、局処で慶次郎と支度をしてるわ」
「あいつ、使えるかなぁ」
義理でも、一応は甥に当たる慶次郎を、利家が気に掛ける
「中を開いてみたら、犬千代より使えたりしてね」
さっき大笑いしてくれたお返しにと、きつい冗談を飛ばす
「ひっどいなぁ、奥方様。俺の働き、知ってるクセに」
「あら、そうだっけ」
絶望的な戦を前に、信長の遺した軍団は笑いに包まれていた
それは不思議な光景かも知れないが、ここに居る者にとっては変わった風景でもない
当たり前の情景だった

帰蝶が出馬を考えた当日、その数刻後、佐久間盛重の守る名塚の砦が末森信勝軍・柴田勝家に攻撃された
一門が襲われていると言う理由で、佐久間信盛が正式に末森から離脱
盛重の援軍として名塚砦に入った
その知らせを受けた帰蝶は、この日の夕刻に清洲・小田井城に向った
見送りにもやはり、なつの姿はない
局処の信長の仏壇の前に座り、一心不乱に祈りを捧げていた
どうか、どうか、奥方様をお守りくださいますように、と
お守りいただけるのであれば、このなつの命、要りませぬ、とまで
貞勝は局処の警護を
資房は清洲の後詰を
その所為でバタバタしてしまい、自慢の日記に帰蝶の出陣の日付を間違えてしまうと言う、資房にしては珍しい失敗をしてしまう
清洲の頭上にある岩倉が、これを機会に攻め込んで来るかも知れない
その可能性は否めなかった
だがこれも、帰蝶の奇策で事なきを得る
帰蝶は岩倉を押えると同時に、その先にある美濃・斎藤をも押さえ込むことに成功したのだが、それはまた後日談と言うことで
問題なのは         

小田井城は信長曾祖父に当る織田敏定が築城した城であった
敏定は大和守家・尾張下四郡守護代で、信長が攻め滅ぼした清洲織田の先々代でもある
その敏定系が妙椿時代の斎藤と争っていた間柄ではあるが、同時に岩倉とも争っていた
信長の存命中にこちらとの同盟を組んでいたことが幸いしたか、城主は歴代織田家の人間でもあるため、その庭先を借りるのに難はなかった
その小田井城の庭で軍議を開く
「末森はこちらが名塚に砦を普請したのを知り、篠木三郷を奪取。岩倉がその協力に当ってます」
「ふ~ん。じゃぁ、うちの名塚とは正反対の方向ね。そっちまで脚を伸ばすの、面倒だなぁ」
「面倒とかの問題じゃないでしょ」
「篠木三郷の直ぐ下が守山ですよ?」
「だから勘十郎は守山を欲しがってたのね」
「奥方様が孫十郎様を急ぎ入城させなかったら、今頃どうなってたか」
「その孫十郎様に、篠木の対応に当たらせて」
「承知」
「こっちは末森本隊を叩きましょう」
「うちの何倍もありますよ?」
「承知の上よ。明の古の武将、曹孟徳は、何十倍の敵を相手に戦に勝った経験を持つわ。寡兵は、決して不利ではないのよ」
「明の古の武将?」
これには秀隆もキョトンとして聞く
「そう、教わった」
「『先生』に?」
「煩いわねっ」
如何せん夕庵を『先生』と呼んでいたのは、幼い子供の頃の話だ
帰蝶の子供の頃は恥しい武勇伝も数多く存在した
それら想い出が脳裏を駆け巡り、大人になった帰蝶でもさすがに恥を感じるようになっている
からかわれると、それら想い出が帰蝶を辱め、嫌な気持ちになるのだ
からかう秀隆に、帰蝶は顔を赤くしてきっと睨んだ
「兎に角、蛇を叩くには頭を潰せと言うわ。末森が蛇だとすれば、その頭は誰かしら」
「柴田殿か、あるいは林殿」
「なら、答えは簡単よね?」
「その『頭』に到達するのは、容易ではありませんよ?」
「簡単じゃないから、潰す意味があるんでしょ?久助、五郎左衛門は末森右翼を担当」
「はっ」
「平三郎、勝三郎は末森左翼を担当」
「はっ」
「三左、弥三郎は正面突破。その後詰に犬千代。母衣衆だって馬廻り衆だって言ってらんないわ。どんどん槍働きしてちょうだい」
「はっ」
「河尻は私の背後をお願い」
「承知。お背中、お守りしますよ」
「頼もしいわね」
秀隆の言葉に、帰蝶はにっと笑った
「新五と慶次郎は河尻の後ろをお願い」
「あいよ」
「はい」
後ろをお願いと言っても、慶次郎も利治も、軍団など持っていない
精々数十人の兵士を帰蝶から借り受けるだけの、後詰にもならない存在だ
「後方は気にするな。お能達が上手くやってくれる。存分に戦え。以上だ!」
「ははッ!」

この日の夜、闇に紛れて名塚に進軍
月の隠れた瞬間を見計らって、末森の目を盗み名塚砦に入ることに成功
「奥方様・・・?!」
信秀が死ぬまで那古野城に居た信盛は、帰蝶の顔を見て驚いた
「あら、覚えててくれたの?嬉しい」
「いえ、一度お見掛けしたら忘れられぬ佳人を・・・って、そうじゃなくて!」
一瞬にして現実に戻る信盛に、秀隆らは大笑いした
「どうして奥方様が、ここに?」
「私しか、居ないから」
「え?」
帰蝶の言葉が良く理解できない
「殿はどちらに?多忙に付きと、清洲に行かせた佐之助が、殿にお逢いできなかったと気に掛けておりましたが」
「ああ・・・」
この砦を守り、今も外で見張りをしている盛重を想い出す
それと同時に、帰蝶の顔色が僅かに陰った
「殿には、清洲に帰ったら逢わせてあげるわ」
「は?」
帰蝶だけではない
無理をして笑っているような気になるが、帰蝶以外の秀隆らも、さっきの雰囲気とは打って変わって沈んだような表情をしていた
信長に何かあったのだろうか
信盛はそう直感した
だが、今は女の身で戦場に出て来た帰蝶の真意を問い質すしかない

「時に奥方様は、何故ここにおいでになられましたか」
松明が煌々と照る名塚砦の広場で、戦机を囲む
そこでも信盛は同じ質問をした
「奥方様しか居ないからと言うのは、何の答えにもなっておりませんぞ」
「わかってる。でも今は、戦のことだけ考えて。お願い」
「しかし」
「佐久間さん、たのんます。今は何も聞かず、奥方様を信じてください」
帰蝶の助け舟を秀隆が出した
「与兵衛・・・」
「今は語れないことだって、あるんですよ。それを押して出馬した奥方様の気持ち、汲んでやってください、お願いします」
「お願いします」
秀隆に続いて、恒興が頭を下げる
「勝三郎?」
「わしからもお願いだ、松(しょう)助殿」
「久助殿・・・」
「お願いします」
次々と、帰蝶の周りの男達が頭を下げる
その光景に、信盛は目を丸くした
「一体、どうなって・・・・・・・・・」

信勝に賛同した比良城、米野城、荒子城が末森に付いた
それに対抗すべくこの名塚砦を築いたのだが、焼け石に水でしかない
それでも逃げるわけにはいかなかった
「今回も、遠山一族に援軍、頼んだら良かったんじゃないんですか?」
後の祭りとしても、秀隆は帰蝶に言った
遠山には一度、信長が今川を追い出すための村木砦攻略に協力してもらっている
二度目はさすがに言い出せなかった
「そうね。与一様に頼んだら、楽だったかも知れない」
「それだったら、今からでも恵那に行って         
「でもね、これは私の戦だって言ったでしょ?」
「奥方様・・・」
「織田の私闘に与一様を巻き込むわけには行かない。吉法師様がそれで命を落としたの、わからないわけじゃないでしょ?」
「そうですけど・・・」
「与一様はもう、遠山にはなくてはならない人なの。遠山一族を統べる人なの。もう、私の鷹狩友達と言う範疇ではないの」
                
本当なら、帰蝶も景任に援軍を頼みたかったはずだ
守りたい物があるから、この戦、負けるわけにはいかない
なのに、信勝の四分の一以下と言う数で勝負しなくてはならないのだ
誰よりも心細いはずだった
弱音一つ吐かないその強さは、なんだろう
「もしも与一様の身に何かあれば、遠山一軍が尾張に押し寄せて来るわよ?その覚悟はある?」
「いえ          。差し出口でした、申し訳ございません」
「でも、ありがとう、河尻。いつも心配してくれて」
「いえ・・・、とんでもない」
微笑む帰蝶は、誰よりも美しく輝いていた
その帰蝶の微笑みに、秀隆は心内照れる
「嬉しいのよ。私なんかに味方してくれて」
「そんな、当たり前のことです」
多少は、やましい下心があったかも知れない
男とはそう言う生き物なのだから
そんな秀隆に、帰蝶は微笑みながら言う
「河尻の存在に、私は助けられてるのよ?」
「私でよければ、いくらでもこの命、奥方様に捧げます」
ですから、その口唇を今しばらくお捧げくださいませ
と、心の中で告白する
「ほんと、嬉しいの」
「奥方様」
その瞳に吸い込まれるように、秀隆は帰蝶の顔に近付く
「なんだか兄のような存在なのよ」
          は?」
「だって河尻、うちの兄と同い年だし」
「そう、ですか」
ポッカーンとする秀隆に、帰蝶は留めの一発をお見舞いする
「じゃぁ、背後は頼んだわよ?兄上様」
          はぁ」
要するに・・・
『男』として見てもらえていないと言うことだ
ガックリ肩を落としながら、その場を離れる

月夜の晩に一つ、恋心が砕け散った
さも平和な一場面
その静寂を打ち破るかのように、利家が帰蝶の許に駆け付ける
「奥方様!末森柴田軍、進軍!」
「全員、布陣に着けッ!」
「はッ!」
一益・長秀部隊は守山に近い北側に
時親・恒興は那古野に近い南側に散った
正面、名塚の砦は引き続き佐久間二部隊に任せ、帰蝶は松風に跨った
夜の間に戦をするのは、双方にとって得策ではない
恐らく日の出と共に撃ち掛けて来るつもりだろう
松風に跨る帰蝶の腰には、義龍の贈り物、兼定が挟まっていた
最初の獲物の血を、是非とも兄の刀に吸わせてやりたかった
この時はそう、勇ましいことを考えていたのは事実だった
だが、少しずつ少しずつ、その勇ましさが帰蝶の両手から零れて行く
意味もなく躰が震えて仕方ない
これを武者震いと呼ぶのだろうか
それとも、臆病風と言うのだろうか
どちらにしても、震えていてはまともな戦いなどできやしない
帰蝶は震えて仕方がない腕を、自分の手で握り締めた

          吉法師様・・・」

見えぬ夫に、心が縋ろうとしている
情けないと自分でも想った
「しっかりしろ、帰蝶・・・ッ」
自分で自分を励ます
何の効果もないことぐらい、知っておいて
長い、長い夜だった
まるで信長が死んだ夜のように、長かった
朝は来ないのではないかと、そう想った夜に似ていた
気付かない内に、帰蝶の奥歯がカチカチと鳴っている
どうして怖がるの
吉法師様はいつも戦っていたじゃない
戦の前でも、いつも余裕で笑っていたじゃないの、と、自分を叱咤する
「震えるなッ!帰蝶ッ!」
そう、自分に怒鳴り付ける
そんな帰蝶を見ていた慶次郎が、ひょこひょこと近付いて来た
「奥方様」
          何?」
「なんなら、俺の後ろに座ってくかい?」
「え・・・?」
「奥方様にもらった馬ね、松風の子だから、乙風って名前にしたんだよ。どうだい、良い名前だろ、乙風」
「乙風?」
「まぁ、雌だからね、乙女の『乙』を取ったんだけど、これがまた奥方様に負けないくらい、気性が荒くてねぇ。多分、父親の松風ほど賢くはないだろうから俺、振り落とされちまうかも知んないねぇ」
「・・・だから、何」
帰蝶の声が小さい
いつもの覇気がなかった
「怪我したら、手当て付くかね?」
「は?」
慶次郎の言葉に、帰蝶は目を丸くした
「ほら、戦での怪我って、自己管理だから手当てなんて出だろう?でもさ、俺、まだ知行もらえる身分じゃないしさ、そしたら食いてぇもんも食えなくなっちまう。家、出ちまったからお袋に小遣いもらうわけにも行かないし、さ」
「だったら、この戦に勝ったら、お前の好きな物、何でも食べさせてあげる。何が良いの?」
「そうだねぇ、鯛、かねぇ」
「鯛?」
「今頃が一番、釣りやすいねぇ」
「今頃?夜?」
「そう、夜。あいつら派手な色してるだろう?だからね、夜が一番釣りやすいんさぁ」
「どうして?」
「昼間だと周りが明るくて、色がぼやけて逆に目立ちにくいんだよ。そんな時に鯛釣るなんて、よほど腕が良いか運が良いかのどっちかだねぇ」
                
帰蝶の目が大きく見開かれた

自分が嫁いで那古野城に入った初日
その祝言の後
部屋に戻った自分の許に、信長がやって来た
立派な鯛を釣って
釣りは得意じゃないと言っていたその夫が、見事に大きな鯛を釣って来た
運が良かっただけなのか

          その鯛を、吉法師様は釣って来たわ・・・。昼間に・・・」
「へぇ、釣りが上手なんだね」
「ううん・・・。釣りは苦手だって・・・」
「だったら奥方様、あんた、愛されてたんだねぇ」
          え・・・?」
「先代さんはきっと、大きな期待を持って、奥方様を迎え入れたんじゃないのかね?そうじゃなきゃ、昼間の鯛なんて有り得ないよ」
「慶次郎・・・・・・・・・・」
「まぁ、俺は逢ったことがないから、『そう想う』程度のことだけどねい?」
                
それでも、嬉しかった
慶次郎の言葉が
微笑む気になれた
さっきまでの震えが、嘘のように消えた
          ありがとう」
「どういたしまして。で、俺のケツに乗ってくかい?」
「良いわ。乙風の気性、よくわからないから」
「そうかい。同属嫌悪で反発し合うかもしんないしねぇ」
かっかっかっと笑う慶次郎に、帰蝶は拳を握った
「殴られたい?」
「殴られたいより、『食い鯛』、だ」
                
詰まらない洒落に、一瞬キョトンとする
それから苦笑して応えた
「わかったわよ、戦に勝ったら祝勝会で鯛、山盛り用意してあげるわよ」
「やったね。それ聞きゃ励みになるってもんだ。そいじゃ、清洲の城で、また後で、な」
「ええ、また後で」

長いと想っていた夜
慶次郎のお陰で、待ち遠しい夜明けに変わる

尾張、三河の東に行けば深い山はいくらでもあるが、ここにはそれほど高い山も存在しない
海辺の平地と同じだ
来光が始まり、朝の涼しげな風が静かに湧き上がる
それでも寒いとは想わなかった
これが山間部の稲葉山だったら、夏の朝でも多少は寒気が残る
今は夜露が晴れ、静かな、そして、厳かな一日が始まろうとしていた

お天道様が高みに昇り掛けた頃、清洲手前の春日郷入り口から土煙が上がった
「岩倉だー!岩倉が来やがったーッ!」
再び来襲した岩倉織田軍に、清洲の町は騒然とした
だが今回だけは、勝手が違う
「退け退け退けーッ!」
町中を蹴散らそうとする岩倉軍に、清洲の町民が立ち上がった
「俺達の町、もう二度と好き勝手にさせるもんかッ!」
「織田様のため、家族のため、町を守るぞッ!」
何の武力にもならない一般人が、其々考えた武器を持って岩倉軍に立ち向かった
その手にはすりこぎ棒や釣竿、物干し竿や竹の垣を引っこ抜いた物、物騒なところで包丁や木槌、反物屋は長い物差しを、油屋は行商に出る時の竹竿を、鰹節屋は鉋をと、様々である
「武家はいっつもそうだ!」
「俺達のことなんか、これぽっちも考えちゃくんねぇ!」
「好き放題、暴れたい放題、いつも町や村を滅茶苦茶にしやがる!」
「だけど、織田様だけは違ってた!」
「どんだけ貧乏になったって、俺達のこと、決して見捨てなかった!」
「家を建て直すための金だって、貸してくれた!」
「俺達が立ち直る手助けをしてくれた!」
「織田様の町、俺達が守るんだッ!」

軍事力強化より、内政強化を優先した信長の努力が、ここに実を結んだ

「女子供は寺に隠れてろ!」
「岩倉はこれ以上、踏み込ませねえ!」
攻め込んだ岩倉の兵士は千にも満たない
引き換え、清洲側は町民・村民合わせて一万以上
そこへ騒動を聞き付けた周辺の町や村からも民が押し寄せる
「清洲とは友好関係で結ばれてるんだ!」
「馴染みの客も大勢居るしな!」
「手助けしてやろうぜ!」
清洲の町を、一般の民で埋め尽くされる
その町に、馬に跨った兵助が戻って来た
「皆の者!しばらく持ち堪えよ!今、那古野からも応援が向っている!もう少しだ!もう少し耐えよ!」
「おお、那古野から援軍?!」
「みんな、聞いたかー!あともうちょっとの辛抱だぁ!」
まるで祭りか何かのような騒ぎだった
その中を、油問屋の甚目屋が、米問屋の須賀屋とかち合う
「ああああ、甚目屋さん!」
「おおおお、須賀屋さん!」
「意外と集まりましたな」
「それもこれも、須賀屋さんが各地の米問屋さんを通して、声を掛けてくださったお陰ですよ」
「いえいえ、なんの。織田様には、うちの親父の香典までもらったんです。何かお返ししなきゃ義理が立ちません!そう言う甚目屋さんも、美濃の岐阜屋さんと?」
「ええ、こちらはお能様のご実家ですから、何か協力させてもらわなきゃって。岐阜屋さんも、一つ返事で助太刀してくださいました」
「そうですか、岐阜屋さんがこちらに着いてくださるのなら心強い」

そんな清洲の騒動など、露知らず
朝が訪れ、帰蝶は名塚を出発した
正面に見えるのは、信勝軍総帥・柴田権六勝家
織田家随一の猛将であり、古参の勇将だった
「奥方様。無理だと想ったら、迷わず引いてくださいよ。殿(ケツ)くらい、持ちますから」
「ありがとう、河尻。でも、同じケツなら、前進する背中(ケツ)をお願い」
                
うら若く綺麗な女が平気で『ケツ』と言ったその様を、秀隆は目をぱちくりさせる
「なつには、内緒よ?『ケツ』なんて言ったの」
「は・・・・・、はははっ・・・。了解」
柴田軍が迫る
土煙が目の前に立ち上がる
もう、引き返せない

「帰蝶、やっぱりお前、帰れ」
「嫌です」

もう、そんな会話もできない
相手が居ない
だから
          進んだ

ゆっくりと松風の脚が進む
後ろから秀隆の部隊が続く
左翼、右翼では柴田軍とぶつかる音が僅かに聞こえた
だが、今はまだ睨み合いの状態だ
開戦の合図は、帰蝶がせねばならない
合図はまだ出されていない
今は柴田軍の挑発に耐えている
前方、先発隊である可成と弥三郎の部隊も
その後詰である利家の部隊も
進むしかなかった

また、腕が震えて来た
この戦で、何人死ぬのだろう
その死んだ者の家族は、どんなに悲しい想いをするのだろう
嘆き悲しみ、生きる希望すら失うのではないか

「あんた、まだその覚悟が足りないねぇ」

想い出される慶次郎の声

「大丈夫・・・。大丈夫・・・。私は、大丈夫・・・」

震える声は自分を励ます力もなかった

「奥方様、開戦の鬨を」
少し後ろで秀隆の声がした
          う・・・、うん・・・」
振り返り、刀の柄に手を掛ける
これを抜いてしまえば、戦が始まる
人が死ぬ
自分が殺してしまう
家族を失い嘆く者が出る
自分と同じように、愛しい者を喪う悲しみに暮れる者が出るかも知れない
それでも、やらなければならなかった
信勝に織田を任せれば、悲しむ者がもっと増えるかも知れない
幸せに成れる者も、不幸せに成るかも知れない
幸せにしたい
尾張の民を
この国の民の全てを幸せにしてやりたい・・・!

慶次郎の乗る乙風の鬣が、風で俄に揺れ始めた
「ん?」
それを追い駆けるように、慶次郎に貸し出された兵士の持つ軍旗や幟も風ではためく
次の瞬間
「うわッ!」
突風が背後から信長軍に襲い掛かった
口の中に砂が入り込む
「慶次郎・・・ッ!」
「黙ってな、新五!口ン中、砂だらけになっちまうぞ!」
その風は前方に居る帰蝶達の背中にもまともにぶつかった
「うわッ!」
突然のことに、馬達が暴れて仕方がない
そんな中でも松風だけは堂々としている
「うっ・・・!」
風に視界を遮られ、帰蝶は腕で目を覆う
その時         

                

強い風の中に、優しい風を感じた
まるで、背中から包まれているような感覚
そんな感覚の中、耳元に信長の声が届けられた

          飛べ、揚羽蝶」
                

確かに見た
秀隆は、それを確かに見た
帰蝶の背中に居る『信長』を
死んだはずの信長を
死んだ信長が風になり、帰蝶の背中に居る
その小さな背中は帰蝶のものかも知れない
だけど、秀隆の目にはそれが、『信長の背中』に見えた

                 殿・・・・・」

帰蝶は刀を鞘抜きし、高々と持ち上げた
「追い風に乗れッ!我らの前に敵はなし!我らの後も敵はなし!清洲軍、突撃ッ!」
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稲生の戦い
開幕です

この戦、どの程度の規模だったのかよくわからないんですが、単なる兄弟ゲンカのレベルなのか、本気モードの戦いだったのかがわかりません
信長公記にも最初に勝家が撤退して、後で林兄弟がやられて(兄は無事)といった具合なんですが、それじゃぁ面白くない
と言うわけで、ここはちょっと史実を弄らせてもらいます
また、帰蝶が稲生で戦ってる最中の清洲の町の様子は完璧創作ですのでご了承くださいませ

つか、帰蝶が信長として生きるってこと自体が創作だから、誰も文句言わないか(苦笑

死んだ信長が帰蝶の体を借りて再臨します
その光景も合わせて、次、がんばります
ええ、苦手な戦のシーンなんですけどね・・・
戦国時代の戦なんて誰も見てないから想像が難しいんだよねぇ・・・

「我の前に敵はなし、我の後ろも敵はなし」って誰の言葉でしたっけ・・・
カエサルの言葉だったかなぁ
彼は結構名言を残してますからねぇ
Haruhi 2009/08/04(Tue)21:43:56 編集
舞え、揚羽蝶。
飛べ、揚羽蝶


会話する相手がいない、なんて安心させといて…Haruhiさんズルイ!

やっぱり涙なしには読めないです。
帰蝶は涙を拭いたのに、私はまだブヒブヒしてます(笑)
信長に、恋しちゃったかしら…?

信長が、帰蝶を包む姿が浮かびました。

舞え、揚羽蝶!
mi URL 2009/08/05(Wed)00:10:08 編集
Re:舞え、揚羽蝶。
↑これ、実は信長が帰蝶の耳元で囁く言葉にしたかったんです
蝶のように戦場を舞う帰蝶をイメージしたかったんですが、今の帰蝶はどう考えてもドカドカ走り回ってるだけだろうなぁ~と思い直し、信長の今際の際の言葉にしました
でも、想ってること相手に伝わるのって、嬉しいですねぇ

>飛べ、揚羽蝶

次回、ほんとに飛びます
いえ、セロじゃないので空は飛びませんが(なんのこっちゃ

>会話する相手がいない、なんて安心させといて…Haruhiさんズルイ!

これ、ネタバレしますと、この話を構想してた一番最初に浮かんだアイデアなんです
このシーンが書きたくて始めたようなもの
それが実現して、ああ、嬉しい
なので、ちょっと完全燃焼中・・・

いえいえ、まだまだアイデアは尽きませんので、止まりませんよーッ

>やっぱり涙なしには読めないです。

あら
今回はちょっと笑いも誘ってみたんですが、お口に合いませんでしたか(汗

>帰蝶は涙を拭いたのに、私はまだブヒブヒしてます(笑)

せめてグシグシにしましょう(笑

>信長に、恋しちゃったかしら…?

やったね
容姿はあんまり言及しませんでしたが、頭の中では結構男前に想像してました
ですがそんなことより何より、男気のある人物にしたかったので、結構がんばりました
まだ力及ばずではございますが、帰蝶の想い出の中でどんどん美化させてやりたいです

>信長が、帰蝶を包む姿が浮かびました。

ああ、それが一番嬉しいコメント・・・
もう、ぎゅぅ~っとそぉ~っと包んでおりますよ、吉法師様は

>舞え、揚羽蝶!

パタパタパタ

相変わらず誤字脱字が多くて、後から後から修正入れてます・・・(汗
Haruhi 【2009/08/05 00:37】
濃姫(帰蝶)好きの方へ
本日は当サイトにお越しいただき、ありがとうございます

先ずはこちらのページを一読していただけると嬉しいです→お願い

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祝:お濃さま出演 But模擬専…     (戦国無双3)


おのれコーエーめ
よくもお濃様を邪険にしおってからに・・・(涙

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